短編小説

『ダークスレイヤーの帰還』

バルコダの首なし騎士と、ある勇壮な無名の女について・後編

バルコダの首なし騎士と、ある勇壮な無名の女について・後編 昼過ぎに集落に戻った旅巫女たびみこは、人々が旅巫女の帰還や無事に驚いている事にはあまり取り合わず、吸血鬼の領主の通り道に並木道がないか、また弓を貸してくれる者がいないかと尋たずねた。...
『ダークスレイヤーの帰還』

詩人に手向ける夜の詩

詩人に手向ける夜の詩うた 広大なる魔の国は『黒曜石こくようせきの都』。その都を取り囲む大城壁の『西の櫓やぐら』 かつて『混沌カオス』の神々との決戦を見越して建造された乱世の都は、その傾斜した大城壁も町の建物も全てが魔力に満ちた黒曜石で出来て...
NOVEL

中編・溶鉄の雨

中編・溶鉄ようてつの雨 宴席にいたマスティマたちは燃える炎の翼を展開し、重装の鎧を感じさせぬ素早さで天に飛び立った。かつてハーダルの主神が座していたであろう玉座にはこの師団の将軍、マスティマ・ガリエルだけが残っている。 ガリエルの髑髏どくろ...