『大きな人々』ツェン(Tzen)

『大きな人々』ツェン(Tzen)

 ツェン(Tzen)は失われかけている『巨人の時代』と『人なる神の時代』を繋ぐ、人間と友好的だった巨人たちの末裔である。その身長は230~290㎝ほどであり、火に強く、また祈願によって火に原初の巨人の火の力を与えることができる。

 彼らは製鉄の技術に長け、前述の巨人の火の祈願によって鍛えられた鋼は硬さと粘りを両立させ、このため彼らの扱う巨人の鉄は素材として希少なものとして高値で取引されている。ただ、彼ら自身は人里から遠い高い山を神体として奥地に住んでいる事が多く、あまり現れる事が無いとされている。しかし、広い無限世界にはツェンだけで構成され、超文明を築いた巨大国家ハーシュダインなども存在しているので一概には言えない。また、男性、女性共に定期的に人間と繋がるべき宿命を持って人間社会を旅するものもいる(未公開エピソードのヨラやヴラクなど)。

 そしてツェンは時々、彼らの崇拝する霊山の縄張りについてドラゴンたちと揉め、激しい戦いになる事もあれば、共生している事もある。

 ツェンの鋼の武器は魅力的であると同時に恐ろしい威力を持ち、また彼らの刃物には『切っ先』がない。強い腕力で揮う武器にとっての『切っ先』は破損しやすい箇所でしかないからである。このため、彼らの武器は『板剣』『板槍』などと表現されるが、その重量も直角部分の切断力もすさまじく、馬鎧を付けた重装騎兵を馬ごと断ち、ドラゴンの鱗にさえ難なく食い込む威力を見せる。このため、怪力を誇る人間の中には彼らの武器や包丁を用いる者もいる。

 また、ツェンの女性の弓は鋼の大弓であり、これも非常に強力で、攻城兵器並みの威力がある。歳を重ねたドラゴンなどは特にツェンの弓を嫌っており、彼らから『大きな女たちの長弓』の話をしばしば聞く事が出来る。

 彼らの食と文化を大きく支えるのはガルーフ種という大柄で気性の荒い山羊と、『巨人の豆』などとも呼ばれる生命力のきわめて強いマメ科クズ目の蔦植物である。ガルーフ種の大山羊は丈夫な腱と栄養価の高い肉と乳、綺麗な毛皮と丈夫な革の原料となる。また、土地が無くても断崖の蔦を食べて育つので基本的に放牧でよい。ただ、大柄で気性が荒く、人にはなつかないのでツェン以外には飼育困難でもある。このため、ガルーフ種の大山羊の食べ物や素材は人間社会では高値で取引される。

 そして『巨人の豆』は、葉は山羊のエサとなり、蔦部分は細工物に、根は豊富に澱粉をため込み、大きな豆はさやが燃料に、成熟した豆は食料に、未熟な豆は石鹸がわりとなる。これも人間社会では得難いものとして珍重されている。

 『人なる神の時代』において巨人は多くの場合は人間にとって友好的な存在ではない事も多いが、ツェンは巨人と人を繋ぐ存在であり、このため人間とは友好関係を築けることが多い。信頼関係を築けたら心強い味方になる人々である。

※この項は加筆予定です。

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